介護施設、その中でも入所型施設の場合、何か起きた場合に備えて24時間体制でいざという時の準備をしておかなければなりません。ただ、そうは言っても介護施設で事故の起きやすい時間帯は日中になります。例えば食事を喉に詰まらせた、お風呂場で足を滑らせてしまったなどの事故は、当然食事や入浴の時間帯にしか起こりえません。また入居者同士の喧嘩などのトラブルも日中に入居者の皆様が交流している時間に発生します。そうした事故の対応以外の標準的な仕事、例えば入浴や食事の介助、移動の介助などの仕事も日中に集中しています。
しかし、就寝中であってもトイレに行きたくなる入居者の方はいらっしゃいますし、失禁をされてしまう方もいらっしゃいます。そうした方々に朝まで待ってくれというわけにもいきません。また健康状態に不安のある方の場合は夜中であっても急に体調を崩してしまう方もいらっしゃいますし、認知症患者の場合は深夜徘徊をしてしまう方もいらっしゃいます。そうした方々に対応し、入所されている方々に安心して健康的な生活を行っていただくためにも介護施設は24時間体制で運営をしなければなりません。そのために介護施設の職員には夜勤がどうしても発生してしまいます。
ただ、夜勤があるといってもそれほど心配する必要はありません。なぜなら毎日夜勤に入るわけではなく、その日数はかなり限定的なものになるからです。それに夜勤の最中に行う仕事はそれほど多くありません。緊急時の対応のために人が必要というのが介護施設の夜勤の主旨なので、それほど仕事があるわけではなく人数も大勢は必要ないのです。そのため介護施設に勤務した場合の夜勤の回数は目安として月に3日から5日程度と思っておけば大きく異なることはないでしょう。これくらいであれば週に1回夜勤があるかどうかなので、それほど身体の負担にはなりません。
また夜勤で入っている時は日勤と違って日常生活の介護は夜中にトイレに起きた人のお世話くらいしか発生せず緊急事態もそうは発生しないので、体力的には楽な仕事になります。
ただそうは言っても夜勤のために生活リズムの狂いが生じては健康に良くないので、そこは注意すると良いでしょう。夜勤も発生し、週末勤務もあるため大半の介護施設では休みの取り方はシフト制となっています。1月前にはシフトが決定することが多いのでプライベートの用事の都合の他に、体力的なことも考えてシフトを組んでもらうと良いでしょう。
介護の世界には残念ながらまだまだ雇用体制に関するコンプライアンスが守られていない職場が存在します。そのような職場に万が一つかまってしまえば大切な時間を浪費することに繋がりかねません。そのような事を避けるためにも事前に転職先候補の職場をよくリサーチし、本当に良い職場なのかどうか見極める必要があります。